早い・腫れない治療
インプラントをする多くの方が、歯周病などで歯がダメになってしまった方です。そのような場合、ダメになってしまった歯を抜歯するのですが、従来法では、抜歯後、状態が安定してからインプラントを埋め込んでいましたので、どうしても治療期間が長くなっていました。しかし、抜歯即時埋入法という手法を利用することで、治療期間を大幅に短縮することが可能になります。抜歯即時埋入法とはその名の通り、抜歯してそのまますぐにインプラントを埋入する手法です。
▲十分な骨の量、歯周病などの条件を確認します。
▲残せなくなった歯を抜歯します。
▲抜歯してすぐにインプラントを埋入します。
▲骨とインプラントの隙間に骨補填材を詰めます。
▲状態によっては仮歯をすぐ入れることもできます。抜歯即時インプラントは、1回で手術が済みます。手術に伴う負担が最小限で済むという大きなメリットがあります。
この抜歯即時インプラントはどなたにも適応できるわけではありません。埋入できる十分な骨と歯肉の量がある、歯周病にかかっていない、などの条件を満たしている必要があります。
普通、インプラント手術は歯肉を、大きく切開と剥離しますが、フラップレス手術の場合、小さな穴を開けてインプラントを埋めるので、無切開、無剥離で行うことが可能です。これによって術後の腫れ、出血、痛みをかなり軽減でき治療期間も短くなります。縫わないので当然、抜糸も不要です。フラップレス手術は比較的難易度の高い技術であるため、だれにでも必ずできるわけではありませんが、当院では多くの方が埋入時にフラップレス手術を行っており、身体的負担の少ない治療を受けています。
骨がない部分にインプラントを行う場合は、ソケットリフト手術(上顎洞底挙上術)を行います。そして特に少ない場合(骨の高さ5mm以下)はサイナスリフト手術という方法を行いますが、サイナスリフト手術は腫れやすく痛みもあり治療回数も多く、さらに最近感染の可能性も高いので、当院では骨の厚みが少なくサイナスリフト術が必要な場合(ケースによる)でもソケットリフト手術を効率よく行う事にて良好な成績を得ています。
骨が少なく他の歯科医院でインプラントを断られた患者様にも安心してインプラント治療を受けて頂くために、スプリットクレスト・インプラント法や、大口式インプラント法をお勧めしています。
従来のインプラント治療では6ヵ月~1年、骨造成などが伴う複雑な治療であれば1年以上もの治療期間が必要でした。また、総入れ歯の方のように、歯がすべて無い場合は、インプラントを10~14本も埋入しなくてはならず、術後の腫れも大きく、費用も非常に高額なものになっていました。
これを解決したのが「All-on-4(オールオンフォー)」という、片顎あたり4本のインプラントを埋入するだけで噛むことを可能とした最先端治療です。
また、患者様の骨の状態によっては埋入するインプラントの本数は異なり、その場合は「All-on-6(オールオンシックス)」という治療を行います。
All-on-4(オールオンフォー)のデメリット
- ● 歯が残っている場合には治療できない
- ● 骨や体の状態によってできないことがある
- ● 治療費が高額である
- ● 外科的治療が必要
インプラント体、アバットメント、被せ物の3つのパーツに分かれているものを使用します。手術方法を選択する上で「患者様の口腔内の状況」を一緒に考える必要があり、私の経験上、インプラント治療を選択した患者様の多く(8~9割)が以下の状況にありました。
- ①歯を入れたい方向と骨の方向が違う
- 1回法はインプラントとアバットメントが1体式(1ピース)なので、最後にかぶせる歯の方向を変えられません。結果、かみ合わせを調整する過程で、大きな歯・分厚い歯になってしまう可能性があります。
- ②骨の量やスペースが少ない
- ③見た目や仕上がりを美しく自然にしたい
インプラント手術の箇所や状態によって異なりますが、当院では上記該当ケースの患者様には2ピースインプラントを使用しております。
インプラント治療のデメリット
- ● 保険が効かず自由診療である
- ● 手術が必要
- ● 治療期間がブリッジ等と比較すると長い
- ● 術後はメンテナンスが必要
- ● 術後の痛みや腫れが出る可能性がある
当院での感染予防対策の徹底
患者様に見て欲しい 知ってほしい 10のポイント
- ① 衛生面を考えテーブルに置く物を最小限に! 削るバーやお口に入る器具は患者様ごとに消毒・滅菌をしているため、使用しないものはテーブルの上に置かないようにしています。
- ② 患者様ごとに基本セットを準備! 滅菌が終わった器具は滅菌パックで保管されます。
- ③ グローブは患者様ごとに使い捨て! 診療はグローブを付けて行います。患者様のお口の中を触りますので、もちろんグローブも患者様ごとに使い捨てをしています。
- ④ 紙コップやエプロンなどは使い捨て! 使い捨てができる物はできる限り使い捨てを使用する事を心がけています。
- ⑤ 患者様退出後イスやテーブルを丁寧に拭き上げ! 血液や唾液は広範囲に飛び散っているので、目に見えない場合でも次の患者様の為に清潔な状態を保つことが必要だと考えます。
- ⑥ アルコール手指消毒の徹底 当院のスタッフは全員アルコールにて手指消毒の徹底をしております。
- ⑦ プラズマクラスター空気清浄機の設置 換気はもちろんのこと、プラズマクラスターはウイルスを減少させる効果の可能性があるため、院内環境を清潔に保つために設置しております。
- ⑧ サーキュレーターの設置 空気の流れを作り、浮遊しているエアロゾル(空気中に漂う微細な粒子)の停滞を阻止しています。
- ⑨ クラスBオートクレーブ滅菌器の使用 クラスBオートクレーブ滅菌器を使用し積極的に感染予防対策を行っています。器具の滅菌時や滅菌前、乾燥時に数回の真空状態を作り、あらゆる種類や形状の被滅菌物を滅菌します。(クラスBという滅菌レベルは、世界で最も厳しいヨーロッパの滅菌基準です。)
- ⑩ 患者様が座ってから削るドリルを装着! 特に重要!!歯を削るドリルは精密機器のため滅菌すると寿命が短くなりますが、感染防止のため患者様ごとに滅菌しています。